問題社員・問題職員への対応
介護現場の質の良し悪しは、一人ひとりの介護職の心の状態、言い換えればストレスなくご利用者と向き合うことができる環境か否かにかかっています。溜まったストレスが利用者に向けられ、虐待が起きてしまうかもしれません。見守り一つとっても親身な思いが伴っていなければ転倒事故を防止することもできず、組織を見限った職員はいち早く辞職…あっという間に現場が悪循環に陥ることが容易に想像できます。
このように、現場職員ができる限りストレスなく、安心して働ける環境を整えることは、この人材窮乏の時代において必須の経営課題といえるのです。そのために、現場職員の安心を損なわせ、士気を下げるような問題職員に毅然と対処していかなければなりません。
パワーハラスメント対策
人材が枯渇しがちな介護現場において、職場のハラスメントは頭の痛い問題です。人間同士、どうしても相性の問題やチームワークに不向きな職員等がいるものですが、おいそれと異動や解雇等に踏み切ることができないためです。中小の事業所になるほど、深刻な問題であるといえるでしょう。
どのような指導、言動がハラスメントに該当するかを整理すること、日常業務において現場職員が安心して相談できる体制を整備すること、万が一ハラスメントが起きてしまった場合の対処法を準備することが、事業経営において今後必須となります。
残業代請求
介護施設・事業所の経営者の皆様は、「突然、職員から残業代請求されたけれど、対応しないといけないの?」等のトラブルや、
「職員たちから一斉に未払い賃金を請求されたら、どうしよう」といったお悩みを抱えておられないでしょうか。万一職員から残業代等の未払い賃金(以下、残業代を含め「未払い賃金」と表現します)を請求されてしまったら、速やかに対応する必要があります。
また介護現場で、できるだけ想定外の賃金が発生しないよう、予防策を講じることも重要です。特に残業代は、見えないところで日々膨らんでいく爆弾のようなものなので、爆発する前に撤去・抑止することが肝心です。
労災事例と予防方法の解説
労災事故の中には、想像もつかない重い怪我や、最悪の場合、死亡事故に見舞われるケースもあります。また業務上の事故が労災認定された場合、介護施設側は様々なペナルティやリスクを負うことになります。そのため、介護施設事業者は、普段から職場環境の整備に取り組み、労災事故の削減に取り組むことが重要です。
本記事では、介護施設で労災事故が起きてしまう要因を解説するとともに、介護施設が取り組むべき労災事故防止策について解説します。紹介する内容を参考にしていただき、労災事故の抑制にお役立てください。
労務管理のポイント
日本の労働法令は非常に複雑であり、誤解してしまうことや、いざというときに判断に迷うことも多々あります。労務管理の基礎を身につけることのないまま、即席で管理者に就任したという方もおられることでしょう。労務管理のポイントが覚束なければ、職員の定着率や良い人材確保もままなりません。
労務管理の経験が無い方でも、大事なポイントを外さず業務を行えるようになります。ぜひ、現場のコンプライアンス強化とトラブルの起きづらい環境づくりに、当記事をお役立てください。